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資本系、家系ラーメンとは?特徴や本家との違いを解説します

 

家系ラーメンは、濃厚な豚骨醤油スープともちもちの中太麺が特徴の人気ラーメンジャンルです。

近年、この家系ラーメンの中でも、大手外食企業が運営する資本系家系ラーメンが全国的に広がりを見せています。

本記事では、家系ラーメンとは?という基本から、資本系ラーメンとの違い、さらには市場を拡大し続ける資本系 家系ラーメンとは?代表的な店舗紹介まで詳しく解説していきます。

家系ラーメンの本来のスタイルと資本系の店舗運営の違いを知り、より自分好みのラーメンを見つけるための参考にしてもらえたら嬉しいです。

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資本系、家系ラーメンとは?特徴と定義

家系ラーメンとは?

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家系ラーメンとは、神奈川県横浜市を発祥とする豚骨醤油ベースのラーメンのことです

特徴的なスープと中太ストレート麺を使用し、独自のカスタマイズ性を持つことが人気の理由とされています。

本来の家系ラーメンは、1974年に開業した「吉村家」がルーツとなっています。

この店で修行した職人が独立し、それぞれの店名に「〇〇家」とつけたことから「家系ラーメン」という呼び名が定着しました。

一般的に、スープには豚骨と鶏ガラを使用し、醤油ダレで味を調えます。

さらに、上に鶏油(チーユ)を浮かせることで、コクのある味わいを実現しています。

また、家系ラーメンのもう一つの特徴として、スープの濃さ・麺の硬さ・脂の量を自由に選べる「カスタマイズ性」が挙げられます。

これにより、好みに応じた味を楽しめる点が多くのファンを惹きつけています。

さらに、トッピングにはチャーシュー、海苔、ほうれん草が基本となり、白飯とともに食べるスタイルも一般的です。

ただし、近年では家系ラーメンを名乗る店舗が増え、その味やスタイルに違いが生まれています。

伝統的な店舗と、後発のチェーン展開をする店舗では、スープの作り方や提供スタイルに違いがあり、その点が議論の対象になることも少なくありません。

家系や、二郎系についても解説している、ラーメンの歴史年表の記事はこちらをご覧ください。

資本系ラーメンとの違い

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家系ラーメンの中には、伝統的な製法を守る店舗と大手企業が運営するチェーン店の二つの系統が存在します。

後者は「資本系ラーメン」と呼ばれ、運営方法やスープの作り方に大きな違いがあります。

資本系ラーメンの最大の特徴は、スープを店舗ごとに炊かず、セントラルキッチンで一括調理し、各店舗へ配送する方式を採用していることです。

これにより、味の安定化と大量生産が可能になり、全国展開しやすくなっています。

一方、伝統的な家系ラーメン店では、店内でスープを炊き続け、時間帯によって味に変化が生まれることが特徴です。

また、麺の種類にも違いがあります。

本来の家系ラーメンは、酒井製麺の中太麺を使用することが多いのに対し、資本系ラーメンは独自の製麺所を持ち、チェーン展開向けに調整された麺を採用することが一般的です。

さらに、資本系ラーメンの店舗は、派手な看板や大きなポスターを多用し、視認性を重視する傾向があります。

また、接客スタイルも統一され、明るく活気のある雰囲気を演出しているのが特徴です。

これに対し、伝統的な家系ラーメン店は、職人による技術や個性が重視され、店ごとに異なる雰囲気を持つことが多くなっています。

資本系ラーメンは、均一な品質と安定した経営を強みとする一方、スープの深みや独特の香りといった要素が失われることがデメリットとして指摘されることもあります。

このため、従来の家系ラーメンファンの間では、資本系の味を「家系とは別物」と考える人も少なくありません。

このように、家系ラーメンと資本系ラーメンは、それぞれの特徴とメリットを持ちながらも、本質的な違いが存在するジャンルといえます。

  • 家系ラーメンとは?
  • 資本系ラーメンとの違い

 

資本系、家系ラーメンとは?代表的な店舗紹介

店舗展開

資本系家系ラーメンは日本全国に広がる大手外食チェーンが運営する家系ラーメン店を指します

これらの店舗は、それぞれの立地に適した戦略を取りながら、急速に市場を拡大しています。

■都市型店舗の特徴

都市部の駅前や繁華街に出店する資本系家系ラーメンは、コンパクトな店舗設計と回転率の高さが特徴です。

主にカウンター席がメインで、短時間での食事を前提としたレイアウトになっています。

以下のような店舗が該当します。

  • 壱角家(株式会社ガーデン運営)
    東京を中心に全国展開しており、直営店とフランチャイズ店舗を合わせて約110店舗を運営。クリーミーなスープが特徴。
  • 魂心家(株式会社トイダック運営)
    東京や神奈川、大阪など都市部に多く出店し、ライス無料サービスを特徴とする店舗が多い。
  • 町田商店(株式会社ギフトホールディングス運営)
    都市部では「代々木商店」「池袋商店」のように、地名を冠したブランドで出店。
    駅前立地を活かし、昼夜問わず集客を狙う。

店舗数と市場規模

資本系家系ラーメンの市場は年々拡大しており、各ブランドは積極的に店舗数を増やしています。

特に、町田商店を運営するギフトホールディングスは600店舗以上を展開し、資本系家系ラーメンの中で圧倒的なシェアを持っています。

2023年時点での主な資本系家系ラーメンブランドの店舗数は以下の通りです。

  • 町田商店(ギフトホールディングス):600店舗以上
  • 壱角家(株式会社ガーデン):約110店舗
  • 魂心家(株式会社トイダック):50店舗以上

資本系家系ラーメンは、今後も都市部・郊外の両方で成長を続け、さらなる市場拡大が予想されています。

特に、フランチャイズ展開を積極的に行うブランドが増えており、今後も新たな資本系家系ラーメンブランドが登場する可能性があります。

 

町田商店とは?

町田商店は、日本全国に展開する資本系家系ラーメンチェーンの最大手の一つです。

運営元は東証プライム市場に上場する株式会社ギフトホールディングスで、全国に600店舗以上を展開しています。

このブランドは、2008年に東京都町田市で誕生しました。

創業者は、家系ラーメンの名門「壱六家」で修行した田川翔氏であり、その影響から町田商店は「壱系」と呼ばれる流派に分類されます。

壱系の特徴として、スープにクリーミーな黄色い豚骨醤油スープを使用し、トッピングにうずらの卵が含まれることが多い点が挙げられます。

店舗の出店形態にも特徴があります。

都市部では「代々木商店」「池袋商店」「四谷商店」のように、店舗名に地名を冠した形式で展開しています。

一方で、ロードサイド店舗では「町田商店」の名前をそのまま使用する傾向があります。

これらの店舗群を総称して「町田商店系」と呼ぶこともあります。

また、町田商店では接客スタイルにも力を入れています。

店員の元気な掛け声や、スープを飲み干した際の「完まく」コールなど、活気ある雰囲気を重視しています。

このスタイルは、従来の家系ラーメンの無骨な職人文化とは一線を画し、家系初心者やファミリー層にも受け入れられやすい設計となっています。

初心者でも気軽に食べられる点が、町田商店の大きな魅力の一つといえるでしょう。

  • 店舗展開
  • 店舗数と市場規模
  • 町田商店とは?

資本系、家系ラーメンとは?特徴とまとめ

  • 資本系家系ラーメンは、大手外食企業が運営するチェーン型の家系ラーメン店である
  • スープはセントラルキッチンで一括調理し、各店舗に配送される
  • 伝統的な家系ラーメンと比べ、味の安定性が高いが個性は少ない
  • 店舗は都市型とロードサイド型に分かれ、それぞれ異なる戦略を取る
  • 代表的なブランドには町田商店、壱角家、魂心家などがある

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